20歳の天才ピアニストと40歳の人妻の禁断の恋の行方は…?ブームとなった不倫ドラマ
当時27歳だったユ・アインが20歳の主人公の不器用さ、純粋さを瑞々しく演じて、47歳とは思えないキム・ヒエと見事なコラボレーションを見せる。脇役陣の巧演も見もの。
江國香織原作の「東京タワー」を下敷きにした作品。韓国では、キム・ヒエがユ・アインの頬をつねって言う「最上級の賞賛よ」というセリフが大流行した。
ストーリー
ソハン芸術財団の有能な企画室長ヘウォンは、音大教授の夫が連れてきた若者ソンジェのピアノを聴いて、その才能の虜となる。貧しい中でピアノを独習したソンジェは指導を受けるうち、ヘウォンへの思いを募らせる。彼女もソンジェの純粋さに惹かれ…。
キャスト・スタッフ
(イ・ソンジェ) ユ・アイン
(オ・ヘウォン) キム・ヒエ
(パク・タミ) キョン・スジン
(カン・ジュニョン)パク・ヒョックォン
(ハン・ソンスク)シム・ヘジン
脚本 チョン・ソンジュ
2014年初回 (全16話)
評価 ★★★★★
感想
結論、凄いドラマでした。
江國香織原作の「東京タワー」が元らしいし、
日本の『昼顔』のドラマも映画も見てたのであんな感じ?
始めは全話見れるかな?と思いながら観始めました。
ところが
はじめてソンジュがヘウォンにピアノを聴いてもらった時
『俺は、あの日生まれ変わったんです。俺の魂が生き返りました』
『連弾は絶頂そのものさ、あれ以上の絶頂はない、俺はすべてを捧げたんだ』
この言葉の衝撃ででただの不倫ドラマではないと感じ、グイグイ引き込まれていきました。
本当に20歳?もっとギラギラオンリーでもおかしくない年頃の
ソンジェから次々に文学的な言葉が飛び出してくる。
40歳のヘウォンに対して
『人生100年ならあなたはこれから60年愛なしでいいの?』
財閥たちの汚い争いに、疲れきったたヘウォンに
『みじめな人にならないで。みじめな人とはキスしたくない。』
ピアノの旋律が激しく心を揺さぶるし
ユ・アインは20歳の若さと、官能的でドラマチックな表情の
両方を完璧に表現していました。ホント、セクシー
キム・ヒエもきれいでした。20歳の男に愛される、納得の大人の女の美しさ。
更にソンジェの最後のほうのセリフで
『私を忘れて』というヘウォンに
『二人の家があるのにどうして?』
これにはあなたにとって僕が家だよという、大人の男のブレない愛を感じました。
そのあとに
『いつまで続くかわからないけど一緒に暮らそう』
これにはちょっと? ここはずっと一緒に暮らそうではないかと思ったけど
どんなに仲が良くても別れのない恋人も夫婦もいない
『屋根裏のプリンス』でヒロインのパク・ハが、すぐにもいなくなるかもしれないイ・ガクに
「結婚したい、誰も永遠に結婚したくてするわけじゃない、
たった1日だとしても、思い出が欲しい」というセリフを思い出しました。
そういうものかもねぇぇ。
最後のほうで、ソンジェがヘウォンに『僕の可愛い人だから』と言って二人で笑うシーン。
スーザン・サランドンの『僕の美しい人だから』の映画から???おしゃれね~~
ヘウォンにとって立派な家も職場のようなものだった。
だからソンジェの住むこの小さな家(部屋)がどうしても欲しかった居場所で、
ソンジェはピカピカに磨いてヘウォンをいつも迎えた。
この、洗濯ばさみやハンガー、卵パックの手作りの防音設備があったかーい。
これは不倫の是非を問う話では全然なくて、へウォンの魂をソンジェが救い、
ヘウォンもすべてを捨ててソンジェに応えた。
そんな文学的なドラマでした。
『昼顔』とは全然違いました。
日本より韓国のほうが不倫に対しての風当たりは強いのかな???
ちなみにのこの翌年、韓国の憲法裁判所は2015年2月26日、姦通罪を違憲とする判断を出しました。
この判断で姦通罪の効力は喪失し、その効力は2008年10月31日以降にまで遡及したそうです。
このドラマでセコくて小心者のヘウォンの夫、カン教授を演じたパク・ヒョックォンが
この翌年のドラマ『六龍が飛ぶ』(ユ・アインと共演)で
キル・テミ(高麗一の剣豪おねえキャラ) キル・ソンミ(普通の剣豪)
双子の剣豪を一人二役で怪演。完璧な演技力でぞくぞくさせてもらいました。
凄かった!!!
私はこっちの方を先に観ていたので『あっキル・テミだぁ~』とうれしくなりました。
『密会』おススメのドラマです。




