女性よりも妖艶で美しいイ・ジュンギ 韓国民の4分の1が観た大ヒット作
韓国アカデミー賞10部門受賞
ストーリー

キャスト・スタッフ
カム・ウソン(チャンセン)
イ・ジュンギ(コンギル)
チョン・ジニョン(燕山君)
カン・ソンヨン(チャン・ノクス)
監督 イ・ジュニク
2006年公開 評価 ★★★★★
感想
『花萌ゆる8人の皇子たち』を観た後、イ・ジュンギが大好きになり
どうしても『王の男』が観たくなってDVDを買いました。
とても思い入れのある作品です。
それにしてもこの中のイ・ジュンギ(コンギル)がきれい。
笑顔も、泣き顔も美しい。
目線、腰の降り方、ふっくらした唇、とくに声が見事です。
オーディションの時、女に見えないと反対したキャストもいたという。
それでも努力の甲斐あって200人の中から選ばれた。
これはイ・ジュンギにとってとても大きな出来事で、この後の成功を見てもわかります。
そして、コンギルから脱皮できたのが彼の才能と努力を証明していると思います。
この映画を観て、始めは男性同士の愛が描かれているのかと思っていたけど
けっしてそうではありません。
『それより先は 見てはならない』の思わせぶりのキャッチコピーは嘘です。
コンギルは、チャンセンにとってはかわいい『妹』で
燕山君に対しては亡くなった『母』に代わるような存在。
母性愛を持つ優しい人間性が、コンギルの怪しいエロティシズムをまとって描かれていると思います。
コンギルは貧しい女形の旅芸人。チャンセンとは兄弟のように育った。
だが、一座を食べさせるため体を売ることを強制されることもある。
屈辱と献身、それに耐える幼気(いたいけ)な小娘のような表情がたまりません!!!
そんなコンギルを大切に思っているチャンセンは、一座を飛び出す。
コンギルもまた同じで、互いに守りあいながら旅に出る。
やがて、コンギルは燕山君の寵愛を受けるようになるが
想像していた男色?濡れ場はほとんどなくこのシーンくらい。
コンギルの目線で見ると
かつて皇太后と先王の側室によって母を毒殺されたという
心に傷を持つ燕山君は幼児性と狂気を持つ王が哀れで
見捨てることができない。
夜な夜な呼ばれて人形劇や影絵で遊ぶ。むしろセラピー。
一方、チャンセンがそれに苛立ち、宮廷から連れ出そうとするが応じないコンギル。
二人の間で揺れるが一緒に出ていくことはできない。この葛藤が悲劇に進んでいく・・・
二人の望みは旅芸人とし自由に生きることだった。
悲劇的な結末。兵がそこまで迫っている。
抜けるような青空の元、高らかな口上とともに最後の綱渡り
コンギルとチャンセン、吹っ切れた二人は晴れやかな笑顔で思い切り飛び上がる。
『生まれ変わっても芸人になりたい』と・・・
このラストシーンが忘れられない。
イ・ジュンギ ファンだけでなく
この作品は観ておくべき作品だと思います。
おススメします!
カム・ウソンのその後
ちっとも触れませんでしたが、チャンセン役のカム・ウソンは
2018年恋愛ドラマ『先にキスからしましょうか』で
相性抜群のキム・ソナとの共演で、視聴率1位を保ち放映終了。
私はまだ観ていませんが、ぜひ観たいと思っています。
この人もまだまだ健在ですね。
イ・ジュンギの艶やかさ
息をのむほどきれいなその姿、妖艶さと少女のようなあどけなさが同居しているコンギルの表情。
イ・ジュンギの持って生まれた容姿ではあるけど、元々釜山出身で『釜山の男』=無骨な男なんだそうで
これだけ女性の表情をを作るには、良い意味で緻密な計算の賜物だと思う。
並々ならぬ努力の人、プロフェッショナルなんですね。
だからこの後、コンギルから抜け出せたんだと思う。
『バイオハザード』で激しいアクション
『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』では
皆に恐れられるオオカミのような皇子を演じている。
路線変更を成功させるのは難しかっただろう。
それにしてもどうしてこんなにきれいなのぉぉぉ!!
きれい!きれい!きれい!




